特定技能の出入国する際の送迎とは?義務的支援や注意点を詳しく紹介
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「出入国する際の送迎」は、特定技能外国人への支援の一つです。しかし、「出入国する際の送迎をどのように行えば良いのか分からない」「進め方や注意点が知りたい」と悩む企業も多いのではないでしょうか。
この記事では、特定技能外国人の出入国に伴う送迎について、義務的支援と任意的支援の違い、注意点、そしてよくあるご質問まで詳しく紹介します。
特定技能は出入国する際の送迎が必要
特定技能で外国人労働者を受け入れる企業は、出入国の際に送迎を行う必要があります。外国人が入国する際には、上陸手続きを行う港や空港から、特定技能所属機関の事業所や住居までの送迎が求められます。日本の文化や生活に馴染みのない特定技能外国人にとって、入国時の送迎は非常に重要です。送迎がスムーズであれば、安心して新しい生活をスタートできます。
出国時には、出国手続きを行う港や空港までの送迎を行い、保安検査場まで同行して入場を確認する必要があります。特定技能外国人が再び日本で働きたいと感じるよう、出国時の送迎もスムーズに実施しましょう。
出入国する際の送迎の義務的支援
特定技能外国人の送迎について、企業が必ず実施しなければならない義務的支援を紹介します。
送迎の計画立案と事前案内
外国人が出入国する際に利用する港や空港を事前に確認し、送迎のための計画を立てます。また、送迎可能な国際空港や港の情報を事前に案内し、出入国時に利用する空港や港を決定しておきます。その際、具体的な待ち合わせ場所を指定し、出迎え時のトラブルを未然に防ぐことが大切です。
連絡手段や滞在先の把握
入国時の送迎当日に便の遅れや災害などの予期せぬトラブルが発生した場合に備え、外国人と確実に連絡を取る手段や緊急連絡先を確保し、送迎時に問題が発生しないようにしましょう。出国時の送迎において、外国人が既に住居を退去している場合は、滞在先を把握し、スムーズに合流できるよう努めます。
出迎えの実施
外国人が到着する際には、指定した空港や港で出迎えを行います。出迎えが遅れてしまうと、外国人に不安や不信感を与えてしまいます。時期や時間によっては道や施設内が混み合う恐れがあるため、時間に余裕を持って行動しましょう。
出国時の送迎は保安検査場まで見送りする
出国時には、空港や港まで送り届けるだけでなく、外国人が保安検査場に入るまで確認することが必要です。これにより、外国人が出国手続きで困らないようサポートでき、不法滞在に繋がらないよう出国を確実に確認できます。
出入国する際の送迎の任意的支援
入国時の送迎について、対象の外国人が既に日本に滞在している場合(例えば、技能実習生が特定技能ビザに切り替わる際)や、特定技能外国人が長期休暇を利用して母国に帰省する場合の送迎は、義務的支援の対象外となります。
ただし、任意的支援として、特定技能所属機関の判断で送迎を提供したり、その費用を負担したりすることは問題ありません。また、送迎を行わない場合でも、交通手段や緊急時の連絡方法を事前に案内し、外国人がスムーズに目的地まで到着できるようサポートしましょう。
出入国する際の送迎に関する注意点
以下のポイントを押さえておくことで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな送迎に繋がります。
出入国する最寄りの空港や港までの案内が必要
出入国する最寄りの空港や港までの詳細な案内が必要です。国によっては日本への直通便がなく、経由便への乗り換えが必要となる場合があります。受け入れ企業にとっては最寄りの空港であっても、外国人にとっては直通便がなく到着が困難になることがあります。外国人が渡航するルートを事前に調べ、最適な空港や港を決定し、事前に案内しておくことが重要です。特に初めて日本に来る外国人には、事前ガイダンスを活用して入国経路の詳細を伝えましょう。
待ち合わせ場所を明確に指定する
空港や港は広く、迷いやすいため、待ち合わせ場所を明確に指定しないと送迎時の合流に支障をきたす可能性があります。「空港や港の車両乗降場」や「入り口」などの曖昧な待ち合わせ場所は避け、「○○空港第1ターミナルの到着ロビー前のスターバックス前」や「出口A近くのインフォメーションセンター前」など、具体的な待ち合わせ場所を指定しましょう。また、送迎者の特徴を事前に伝えたり、大きな紙やプラカードを使ったりするなど、合流しやすい工夫も有効です。
出入国する際の送迎に係る費用を外国人に負担させてはならない
特定技能外国人が出入国する際、港や空港から特定技能所属機関の事業所や住居までの送迎にかかる費用は、義務的支援の一環として特定技能所属機関が負担する必要があります。出入国時の送迎費用は、特定技能外国人に負担させてはならないと定められているため、注意が必要です。
一時的な帰国は送迎の支援は不要
特定技能外国人が一時的に帰国する場合、企業の送迎支援は必ずしも必要ではありません。ただし、長期の帰国や完全な帰国の場合には、送迎支援が求められます。
任意的支援の内容も支援計画書に記載したものは実施が義務となる
特定技能外国人の受け入れ機関は、支援計画書を作成する必要があります。この支援計画書には、法令で義務付けられた支援内容だけでなく、企業が任意で提供する支援内容も記載します。たとえ任意の支援であっても、一度支援計画書に記載すると、それらの支援の実施が義務となるため、混同しないよう注意しましょう。
出入国する際の送迎のよくあるご質問
特定技能外国人を受け入れる企業からのよくある質問と、その回答を紹介します。
出国時の送迎は、空港や港まで送るだけで十分ですか?
出国時の送迎では、外国人が保安検査場に入るまで見届けることが望ましいとされています。これにより、出国時のトラブル防止や不法滞在の抑制につながります。
外国人が出入国する空港が遠く離れていても、その空港まで送迎しなければならないのでしょうか?
法務省令により、受け入れ機関は特定技能外国人が出入国する際に港や空港で送迎を行うことが求められています。送迎が受け入れ機関に過度な負担とならないよう、事前に送迎可能な国際空港などを案内し、出入国時に利用する空港を決定しておくことが重要です。
公共交通機関を利用しての送迎も可能ですか?
鉄道、バス、タクシーなどの公共交通機関を利用しての送迎も可能です。車両(社用車や自家用車)を使用する場合は、道路運送法に基づく必要な許可を受けることが求められます。許可を受けていない場合は、公共交通機関の利用が推奨されます。
送迎にかかる費用が見通しより高額となり、費用の一部を特定技能外国人に負担させても良いですか?
出入国時の送迎費用は、義務的支援の一環として特定技能所属機関が負担する必要があります。特定技能外国人に負担させてはなりません。
送迎にかかる費用は事前にどのように計算すればよいですか?
送迎にかかる費用には、車両のレンタル費用や燃料費、公共交通機関の料金などが含まれます。これらの費用を事前に確認し、見積もりを立てておきましょう。
送迎時に同行する必要がある人は誰ですか?
送迎時には、特定技能所属機関の担当者や通訳など、外国人労働者が安心して移動できるようサポートできる人物の同行が望ましいです。
送迎の際に特に注意すべき文化的な配慮はありますか?
特定技能外国人の出身国の文化や習慣に配慮しましょう。例えば、宗教的な習慣や食事の好みを事前に確認し、必要な対応を準備しておくと良いです。また、通訳や翻訳ツールを活用し、言葉の壁を感じさせないようにすることも大切です。
送迎中にトラブルが発生した場合、どのように対処すればよいですか?
送迎中にトラブルが発生した場合は、特定技能所属機関の担当者や関係者にすぐに連絡を取り、指示を仰ぎましょう。事前にトラブル対応手順を決めておくと、冷静に対処できます。
まとめ
出入国時の送迎は、特定技能外国人を受け入れる企業の義務的支援です。送迎をスムーズに行うことで、外国人の安心感と信頼の向上に繋がります。
入国時の送迎では、外国人の渡航ルートを把握し、事前に待ち合わせ場所となる空港や港を決定し、具体的な場所を明確に伝える必要があります。出国時の送迎では、港または空港まで送迎するだけでなく、保安検査場まで同行して入場を確認しましょう。
自社で対応が難しい場合には、国内の人材紹介会社への相談をおすすめします。人材紹介会社は、特定技能外国人の受け入れや手続きに関するノウハウを持っており、出入国時の送迎をスムーズにサポートします。また、受け入れまでのプロセスを効率化し、企業の負担を軽減できます。
キャリアリンクファクトリーでは、特定技能の受け入れ支援をしております。特定技能外国人の受け入れをご検討中であれば、ぜひお問い合わせください。