【最新】特定技能の受け入れチェックリスト|全行程を4フェーズで完全解説

外国人雇用
公開日:26.01.14/更新日26.01.14
【最新】特定技能の受け入れチェックリスト|全行程を4フェーズで完全解説

「特定技能の受け入れを検討しているが、何から手をつければいいのかわからない……」 「入管のホームページを見たけれど、書類が多すぎて抜け漏れがないか不安だ」

今、この記事を読んでいるあなたは、そんなお悩みを感じていらっしゃいませんか?

特定技能の在留資格は、現場の即戦力として期待が大きい一方で、その手続きは非常に複雑です。用意すべき書類は膨大で、万が一不備があれば「不許可」になるだけでなく、知らず知らずのうちに法令違反を犯してしまうリスクも孕んでいます。他の業務も抱えながら、一人でこの制度を完璧に理解するのは決して簡単なことではありません。

そこで本記事では、プロの視点から「これさえ見れば、今やるべきことが一目でわかる」チェックリストを作成しました。

制度の全体像を「事前確認」「契約・計画」「申請」「入社後」の4つのフェーズに分け、2025年の最新基準に則って整理しています。

この記事を読み終える頃には、あなたの手元には明確なロードマップができあがっているはずです。煩雑な事務作業のストレスを最小限に抑え、自信を持って外国人材を迎え入れる準備を整えていきましょう。

特定技能受け入れの全体像とタイムライン

特定技能の受け入れは、準備開始から実際に就労を開始するまで、スムーズに進んでも3ヶ月〜6ヶ月程度の期間を要します。

「急ぎで人が欲しい」という現場の期待に応えるためには、まず全体の流れを把握し、「いつまでに何を終えるべきか」のスケジュールを社内で共有しておくことが不可欠です。

受け入れまでのフローは、大きく以下の4つのフェーズに分けられます。

  • 受け入れ完了までの4フェーズ
  • 【フェーズ1】事前確認(1〜2週間) 自社が受け入れ要件を満たしているか、採用候補者が試験に合格しているかを確認します。
  • 【フェーズ2】雇用契約・支援計画の策定(2週間〜1ヶ月) 本人と雇用契約を結び、入社後のサポート内容(支援計画)を固めます。
  • 【フェーズ3】在留資格の申請・取得(2ヶ月〜4ヶ月) 出入国在留管理局(入管)へ書類を提出し、審査を受けます。※ここが最も時間を要します。
  • 【フェーズ4】入社後の運用・報告(入社後ずっと) 入社後の定期的な届出や、継続的な生活支援を行います。

【注意】「海外からの呼び寄せ」と「国内採用」で期間が変わる

特定技能外国人を「どこから採用するか」によって、手続きの難易度と期間が異なります。

採用パターン標準的な期間特徴
海外から呼び寄せ4ヶ月〜6ヶ月現地の送り出し機関との連携や、現地大使館でのビザ発給が必要なため時間がかかる。
国内在住者を採用2ヶ月〜4ヶ月すでに日本にいる留学生や技能実習生からの切り替え。現地手続きがない分、比較的早い。

【フェーズ1】自社の受け入れ要件チェック(事前確認)

「特定技能」は、どんな企業でも自由に受け入れられるわけではありません。 申請準備に膨大な時間を費やした後で、「実は自社が要件を満たしていなかった」「本人が要件を満たしていなかった」と発覚するのが最大のタイムロスです。

受入機関(自社)が満たすべき5つの要件

まずは、雇用する側の「会社」がクリアすべき基本条件です。以下の5項目に「×」がないか確認してください。

1. 労働・社会保険・租税の法令を遵守しているか

社会保険(健康保険・厚生年金)や労働保険への加入はもちろん、直近の税金を完納している必要があります。

2. 過去5年以内に出入国・労働関係法令の違反がないか

不法就労助長罪や、労働基準法違反(残業代未払いなど)で罰せられた経験があると、受け入れは不許可となります。

3. 過去1年以内に「非自発的離職者」を出していないか

日本人従業員を含め、会社都合の解雇(リストラなど)を行っている場合、受け入れが制限されるケースがあります。

4. 欠格事由(欠格期間)に該当していないか

役員に法令違反者がいないか、暴力団関係者ではないかといった、企業の「クリーンさ」が問われます。

5. 支援を適正に行う体制が整っているか

「支援責任者」や「支援担当者」を社内に置けるか(自社支援の場合)、または登録支援機関に全委託する予定があるか。

特定技能外国人が満たすべき条件

次に、雇用する「本人」の要件です。特定技能には「即戦力」という側面があるため、以下のいずれかを証明する必要があります。

確認ルート必要な証明ポイント
試験合格ルート技能試験 + 日本語試験 の合格証18歳以上であれば、未経験者でも採用可能です。
技能実習修了ルート技能実習2号を「良好に」修了試験が免除されます。最も一般的な採用パターンです。

不許可になりやすいケースとして、本人が過去に日本にいた際、「オーバーワーク(資格外活動違反)」をしていたり、「住民税の未納」があったりすると、会社側に問題がなくても不許可になるリスクが高まります。

分野別の特有要件(協議会への入会など)

特定技能には、全分野共通のルールのほかに、「その業種特有のルール」が存在します。

協議会への加入

製造業、建設業、農業など、各分野を管轄する「協議会」への加入が義務付けられています。初めて受け入れる場合、原則として「入社後4ヶ月以内」などの加入期限が決まっていますが、建設分野のように「申請前に加入」が必要なケースもあるため、早めの確認が必須です。

建設業や製造業の独自基準

建設業であれば「キャリアアップシステム」への登録、製造業であれば「製造業特定技能家族滞在制限」など、分野ごとに細かいハードルが存在します。

【フェーズ2】雇用契約と支援計画の策定(入管申請前)

受け入れ要件の確認が終わったら、次は具体的な「契約」と「サポート体制」の構築です。特定技能制度において、入管が最も厳しく審査するのが「日本人と同等の待遇か」と「本人が安心して暮らせるサポートがあるか」の2点です。

雇用契約の締結と労働条件の確認

特定技能外国人の雇用契約では、以下の3つのポイントが必須となります。

1. 報酬額が日本人と同等以上であること

経験やスキルが同等の日本人従業員がいる場合、その社員と同額以上の給与を支払う必要があります。根拠として比較対象の日本人の賃金表などの提出を求められることもあります。

2. 一時帰国休暇の付帯

本人が希望した場合、必要な日数の一時帰国休暇(有給または無給)を付与することを契約に盛り込む必要があります。

3. 公的な「雇用契約書(特定技能用)」の使用

一般的な契約書ではなく、出入国在留管理庁が公開している標準様式(多言語併記)を使用するのが最も確実です。

10項目の「義務的支援」を盛り込んだ支援計画書

特定技能外国人には、受け入れ機関が実施しなければならない「10項目の支援」が法律で定められています。これらを具体的にどう実施するかを記した「支援計画書」を作成します。

  • 義務的支援
  • 事前ガイダンス(入国前の面談)
  • 出入国の送迎(空港への送り迎え)
  • 住居確保・生活に必要な契約支援(賃貸契約やインフラのサポート)
  • 生活オリエンテーション(日本のルールやマナーの解説)
  • 公的手続き等への同行(市役所での住民登録など)
  • 日本語学習の機会の提供(教室の紹介や補助)
  • 相談・苦情への対応
  • 日本人との交流促進(地域行事の紹介など)
  • 転職支援(会社都合の離職時)
  • 定期的な面談の実施(3ヶ月に1回以上)

実務のアドバイス 会社側でこれら全て(特に多言語での対応)を自力で行うのが難しい場合、「登録支援機関」へ委託することで、これらの義務を丸ごと代行してもらうことが可能です。

健康診断の受診と証明書の準備

在留資格の申請には、本人の健康状態を証明する「健康診断個人票」の提出が必要です。

  • 健康診断について
  • 受診タイミング: 申請の日から遡って「1年以内」のものが有効です。
  • 検査項目: 入管が指定する項目(胸部エックス線、血圧、尿検査など)が全て網羅されているか確認してください。
  • 海外在住者の場合: 現地の病院で受診し、診断書に和訳を添えて準備します。

【フェーズ3】在留資格の申請・取得(行政手続き)

いよいよ、管轄の出入国在留管理局(入管)への申請です。このフェーズでは、「書類の不備をゼロにする」ことが最大のミッションです。不備があると差し戻しや追加書類の提出を求められ、入社予定日が1ヶ月単位で遅れてしまうからです。

申請に必要な共通書類チェックリスト

提出書類は多岐にわたりますが、大きく分けると以下の4グループに整理できます。

カテゴリ主な書類例
申請者本人に関するもの在留資格認定証明書交付申請書(または変更申請書)、パスポートの写し、健康診断書、技能試験・日本語試験の合格証の写し、本人作成の履歴書
受入機関(自社)に関するもの特定技能所属機関の概要書、登記事項証明書(登記簿謄本)、決算書の写し、労働・社会保険・税金の支払い証明書(納税証明書など)
雇用契約・待遇に関するもの特定技能雇用契約書の写し、雇用条件書の写し、賃金規程の写し(比較対象の日本人のもの含む)
支援計画に関するもの10項目の義務的支援を記載した「支援計画書」、支援担当者の履歴書、登録支援機関への委託契約書の写し(委託する場合)

書類の有効期限は、原則として発行から3ヶ月以内です。準備に時間がかかりすぎると、最初に取った書類が期限切れになるため、一気に揃えるのがコツです。

【海外から呼ぶ場合】在留資格認定証明書(COE)の発行フロー

海外にいる外国人を採用する場合の手順です。

  • 海外から呼ぶ場合の手順
  • 入管への申請: 日本の受入機関(または行政書士)が入管に「COE(在留資格認定証明書)」を申請。
  • 審査と発行: 審査に通常1〜3ヶ月かかります。許可されると、COE(現在は電子交付も可能)が発行されます。
  • 現地でのビザ申請: COEを本人に送り、本人が現地の日本大使館・領事館へ持参してビザ(査証)を申請します。
  • 入国: ビザが発給されたら、いよいよ日本へ入国となります。

【国内で雇用する場合】在留資格変更許可申請のフロー

すでに日本にいる留学生や技能実習生を採用する場合の手順です。

  • 国内で雇用する場合の手順
  • 入管への申請: 「在留資格変更許可申請」を管轄の入管に行います。
  • 審査とハガキの受領: 審査に1〜2ヶ月程度かかります。許可されると、入管からハガキ(通知)が届きます。
  • 新しい在留カードの受領: ハガキとパスポート、手数料(4,000円分の収入印紙)を持って入管へ行き、新しい在留カードを受け取ります。

【フェーズ4】入社後の義務・定期報告(運用管理)

特定技能外国人の受け入れは、入社がゴールではありません。入社後も法律に基づいた「支援」と「報告」が義務付けられており、これらを正しく行うことが安定した雇用の鍵となります。

3ヶ月に1回の「定期届出」チェックリスト

受入機関(または委託された登録支援機関)は、四半期ごとに以下の3つの報告書を入管に提出しなければなりません。

報告書の種類内容
受入状況報告書特定技能外国人の氏名、在留資格、従事した業務内容などの報告。
支援実施状況報告書支援計画に基づき、定期的な面談や生活サポートを正しく行ったかの報告。
賃金支払状況報告書給与が適正に支払われているか、日本人と同等以上かを賃金台帳に基づき報告。

※提出時期: 毎年1月、4月、7月、10月の各初日から14日以内。

※罰則: 報告を怠ったり虚偽の報告をしたりすると、罰金や受け入れ停止の対象となります。

随時届出が必要なケース(住所変更、契約終了など)

定期的な報告以外にも、「何か変化があったとき」は14日以内の届け出が必要です。

  • 随時届出が必要なケース
  • 雇用契約の変更・終了: 給与条件の変更、退職、解雇など。
  • 支援計画の変更: 支援の委託先(登録支援機関)を変えた場合など。
  • 会社側の変更: 会社の名称変更、所在地の移転、代表者の変更など。
  • 失踪・トラブル: 本人が行方不明になった場合は、直ちに届け出る必要があります。

生活支援の継続実施

フェーズ2で作成した「支援計画」を、入社後も着実に実行します。特に重要なのは以下の2点です。

定期的な面談(3ヶ月に1回以上)

本人およびその監督者(上司)と面談を行い、生活や仕事に困りごとがないかを確認します。面談内容は「定期届出」に記載するため、必ず記録を残しておきましょう。

相談・苦情への随時対応

日本語が十分でない外国人にとって、職場や日常生活のトラブルは孤独感や離職に直結します。多言語での相談窓口を常に機能させておくことが、長期定着のポイントです。

自社支援か、登録支援機関への委託か?判断基準はどうする?

ここまで読み進めてきて、「やるべきことが多すぎる……」と圧倒されてしまった方も少なくないはずです。

特定技能には、自社ですべてを完結させる「自社支援」と、支援計画の実施を外部に依頼する「登録支援機関への委託」の2つの選択肢があります。どちらが正解かは、貴社のリソース状況によって異なります。

自社支援と外部委託の比較表

判断の鍵となる「コスト・工数・リスク」の3点で比較しました。

比較項目自社支援(内製化)登録支援機関へ委託
コスト月々の委託料は0円1人あたり月額2万〜3万円程度
社内工数膨大(書類作成、面談、生活サポート)最小限(確認と押印がメイン)
言語対応自社で通訳・翻訳が必要機関が多言語で対応してくれる
法令リスク知識不足による書類不備のリスクありプロが管理するためリスクが低い

迷った時の「自社支援」チェックリスト

以下の3つの質問にすべて「YES」と言えるなら、自社支援に挑戦する価値があります。

  • チェックリスト
  • 社内に、本人の母国語(または堪能な英語)で日常的にコミュニケーションが取れるスタッフがいるか?
  • 人事担当者が、3ヶ月に一度の定期報告書類の作成に、丸2日程度の時間を割けるか?
  • 入国管理局からの「補正指示(書類の出し直し)」に、粘り強く対応できるか?

もし一つでも「NO」がある、あるいは「初めての受け入れで失敗が許されない」という状況であれば、最初は外部委託からスタートし、ノウハウが溜まった2年目以降に自社支援に切り替えるのが、最もリスクの低い合理的な選択です。

まとめ

特定技能の受け入れは、確かにステップが多く、専門的な知識も求められます。しかし、一つひとつのフェーズを整理し、チェックリストを埋めていけば、必ず完了させることができます。

  • 受け入れ完了までの4フェーズ
  • 【フェーズ1】で自社と本人の「資格」を正しく確認する。
  • 【フェーズ2】で手厚い「支援計画」を立てる。
  • 【フェーズ3】で期限に余裕を持って「入管申請」を行う。
  • 【フェーズ4】で入社後の「報告義務」をルーチン化する。

2025年現在、人手不足はますます加速しています。特定技能という新しい風を社内に取り入れることは、現場の負担を減らすだけでなく、貴社の将来に向けた大きな投資になるはずです。

「まずは、自社が要件を満たしているか」の確認から、一歩ずつ進めていきましょう。もし、導入可能ならキャリアリンクファクトリーにご相談ください。

日々多くの人事担当者様から「制度が複雑で、どこから手をつけていいか分からない」「自社だけで法令を守りきれるか不安だ」といった切実な声をいただいております。

特定技能の運用において、最も大切なのは「書類を揃えること」そのものではありません。その先にある、外国人材が安心して働き、貴社の戦力として定着することです。

当社では、登録支援機関として単なる事務作業の代行にとどまらず、以下のような形で貴社を全力でバックアップいたします。

  • 当社の強み
  • 煩雑な行政手続きの徹底サポート: 2026年の最新法令に基づき、漏れのない申請・報告を私たちがリードします。
  • 独自の多言語ネットワーク: 本人の母国語によるきめ細やかな生活支援を行い、離職リスクを最小限に抑えます。
  • 現場に寄り添うコンサルティング: 貴社の業種や規模に合わせた、最適な受け入れ体制を一緒に構築します。

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