技能実習生の受け入れに必要な費用とは 実習の流れや注意点を紹介

外国人雇用
公開日:23.09.24/更新日:24.01.29
技能実習生の受け入れに必要な費用とは 実習の流れや注意点を紹介

「技能実習生の受け入れを進めたいけど、費用や実習の流れがわからない」といったお悩みを持つ企業様も多いのではないでしょうか?

技能実習制度とは、技能・技術・知識を開発途上地域等へ移転し、経済発展を担う人づくりに寄与することで、国際貢献することを目的に創設された制度です。建設業・食品製造業・耕種農業・機械加工など87の職種で、最長5年間技能を実習しながら学ぶことができます。

厚生労働省が発表した「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和4年10月末現在)では、外国人労働者数は182.2万人(前年172.7万人)となっており、届出が義務化された平成19年以降、過去最高を更新しております。

在留資格別の外国人労働者数の割合を見ると、令和2年末時点で技能実習生は全体の13.1%と多くの割合を占めており、企業からのニーズが年々高まっていることがわかります。

参考:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和4年10月末現在)|厚生労働省

この記事では、ニーズが高まる技能実習生の受け入れに関する、流れや費用と項目、注意点を紹介いたします。

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技能実習制度の流れと費用項目

技能実習制度の受け入れは、技能実習生の国や加盟団体によっても異なりますが、概ね以下の流れで行います。

  • 技能実習制度の受け入れの流れ
  • 管理団体に加盟
  • 技能実習生の候補者を現地訪問やWEBなどで面談し、選定
  • 選定者(技能実習生)の入国準備
  • 技能実習生の入国、技能実習開始準備
  • 技能実習開始・継続

技能実習生の受け入れする際には、技能実習生を受け入れた後に発生する技能実習開始後の継続費用や、入国前にかかる費用、入国後にかかる費用と、受け入れを進めるタイミングで様々な費用が発生します。それぞれのタイミングで発生する費用の項目は以下となります。

分類 項目
入国前にかかる費用 監理団体入会金
監理団体年会費
現地への事前訪問渡航費
現地への事前訪問宿泊費
在留資格申請
技能実習生総合保険料
健康診断料
入国前講習費
入国渡航費
入国後にかかる費用 入国後研修費
講習手当
健康診断料
技能実習開始後の継続費用 管理費用
帰国渡航費積立金
技能検定料
在留資格更新料

技能実習生の入国前にかかる費用

技能実習生の入国前にかかる費用

技能実習生の受け入れは、実習者が日本に入国する前からスタートします。入国前に行う一般的な流れとしては、受け入れ先企業が監理団体に加盟し、監理団体から技能実習候補者の紹介を受けます。

紹介を受けた候補者の中から受け入れ先企業が技能実習生を選出し、選出者の入国準備を監理団体が行うといった流れです。

監理団体とは、技能実習生の受け入れを検討する企業などからの依頼に準じ、海外で技能実習生の募集や受け入れ手続きを行い、受け入れ開始後も受け入れ先に対する指導や監査などを行う組織で、日本の法務大臣や厚生労働大臣によって認められた非営利団体です。

技能実習生の受け入れは、監理団体に加盟して技能実習生を受け入れする「団体監理型」と、「企業単独型」の2つの方式がありますが、「企業単独型」は、技能実習を行う日本の企業が海外の現地法人、合弁企業や取引先企業の従業員を受け入れて技能実習を実施する方式です。

企業単独型での受け入れは、海外に支社や支店がある場合など、海外との繋がりがある企業に限られております。

監理団体に加盟することで、現地(外国)の送り出し機関との契約や求人・求職の取次、実習生が日本へ入国するための地方入国管理局への申請、入出国許可を得るまでの事務手続きを監理団体が行います。

受け入れ先の日本企業のみで現地の求人や入出国手続きを行うことは難しく、ほとんどの企業は「団体監理型」で技能実習生の受け入れを行うのです。

公益財団法人 国際人材協力機構によると、2021年末時点で団体監理型の受入れが98.6%とほとんどの割合を占めております。

参考:外国人技能実習制度とは

団体監理型での技能実習生の受け入れは、次の費用が発生します。

監理団体加盟金と年会費

まずは監理団体に入会する必要があります。監理団体への入会は、一般的に初回に支払う入会金と、毎年支払う年会費が必要となります。費用は入会する監理団体や対象国により幅があります。

項目費用
監理団体加盟金1~10万円/初回
監理団体年会費2~15万円/年

監理団体は技能実習生の受け入れ後にも、監査業務、訪問指導、入国後講習の実施、技能実習計画の作成指導、技能実習生の保護・支援など様々サポートを行い技能実習に携わります。そのため、監理団体の選定はとても重要です。

現地への事前訪問費

監理団体に加入したら、必要な人材を監理団体に伝えます。監理団体は受け入れ先企業の要望に添った候補者を募集し、集まった候補者を受け入れ先企業に紹介、紹介された候補者を受け入れ先企業が面接し、技能実習生を選定します。

面接はオンラインでできる場合もありますが、受け入れ前に候補者と会える大事な場面となるため、現地訪問で行うのが一般的です。

受け入れ先企業の現地訪問は、渡航費と宿泊費が発生します。訪問先の国や訪問人数・日程によって費用は変動しますが、概ね以下の費用が想定されます。

項目費用
現地への事前訪問渡航費10~15万円/回
現地への事前訪問宿泊費2~3万円/回

※技能実習生の割合が多いベトナムへの訪問を想定した費用となります。

入出国準備に関わる費用

選出した技能実習生は、入国前健康診断を現地で受けます。健康状態に異常が無い場合には、入出国手配を監理団体が進め、受け入れ先企業が技能実習計画を作成します。監理団体と連携しながら在留資格の申請を進めるとスムーズです。

在留資格が許可されるまでの期間、入国前講習を監理団体が行っていきます。技能実習生が日本で活動する上で保険加入が必要となりますので、保険加入の手配を行っていきます。

入出国に関わる費用は受け入れ先企業の負担となり、概ね以下の費用が必要です。

項目費用
在留資格申請2~4万円
技能実習生総合保険料2~6万円/37ヵ月分
健康診断料1万円/初回
入国前講習費2~4万円/初回
入国渡航費5~10万円/初回

入国前にかかる費用まとめ

入国前にかかる費用は、入会する監理団体や技能実習生の居住する国により大きく異なりますが、合計すると27~68万円の費用が必要となります。

技能実習生の入国後にかかる費用

技能実習生の入国後にかかる費用

技能実習生は日本に入国後、すぐに技能実習を開始できるわけではありません。約1~2ヵ月の間、日本語研修や生活に関する座学講習が義務付けられております。講習期間中は技能実習生に講習手当として生活費の支給が必要です。

また、日本人の労働者と同様、雇入れ時の健康診断の受診を行います。費用は受け入れ先企業の負担となり、入国後に概ね17万円の費用が必要となります。

項目費用
入国後研修費10万円/回
講習手当6万円/回
健康診断料1万円

技能実習開始後にかかる継続費用

技能実習開始後にかかる継続費用

無事に技能実習生の受け入れが進み、技能実習が開始された後にも、継続して発生する費用があります。

在留に係る費用

日本の技術やノウハウの習得を目的としている技能実習生は、技能の習得レベルを確認する技能試験を受けます。また、在留資格には期限があり、更新が必要となります。

技能実習生は、資格移行時や技能実習を修了し本国へ帰国する際に帰国渡航費がかかります。帰国渡航費は一般的に受け入れ先企業の負担となり、帰国渡航費積立金の積立が必要となります。積立額は、技能実習生の国籍と在籍期間に応じて額を決め、積立をしていく場合がほとんどです。

在留に係る費用は概ね以下となります。

項目費用
技能検定料2万円/1回
在留資格更新料2~4万円/1回
帰国渡航費積立金2万円/年

監理団体に支払う継続的な費用

加盟した監理団体は技能実習開始後も、技能実習生のサポートや、受け入れ先企業の監査(3か月に1回以上)・指導(毎月1回以上)を行う義務があります。それらを実施する管理費用の支払いが必要となります。監理費用は加盟した監理団体によって異なりますが、概ね以下となります。

項目費用
管理費用3~5万円/月

技能実習生の費用に関する注意点

技能実習生の受け入れにかかる費用の多くは、監理団体に支払うこととなります。加盟する団体によって費用は大きく異なりますが、費用を理由に選定するのは注意が必要です。

監理団体は技能実習生や受け入れ企業のサポートを行う非営利団体です。技能実習のあらゆることに深く関わる監理団体は、しっかりと選定する必要があります。

組織体制、経験や実績、教育プログラム、モニタリング体勢を確認し、技能実習制度の適正な運用を実現するための機能と基準を持つ団体の選定が必要です。

また、監理団体によっては、「公益財団法人 国際研修協力機構(JITCO)」への入会が必須になっている場合があります。JITCOとは、技能実習制度の総合支援機関として、海外の送り出し機関と国内の監理団体の間に立ち、制度の円滑な運営と適正な拡大に寄与することを目的として誕生した内閣府所轄の公益財団法人です。

JITCOに入会する場合、概ね10~30万円の追加費用が必要となります。JITCOへの入会は必須ではないので、サポート内容と費用を考えながら監理団体を選定するのが良いでしょう。

まとめ

技能実習生の受け入れには、1人あたり概ね50~100万円の費用が必要となり、その多くは監理団体に支払います。

費用は監理団体によって異なりますが、費用を意識しすぎて十分に機能していない監理団体を選んでしまうと、技能実習生のサポートや受け入れ先企業の監査・指導が不十分となり、人権侵害や法令違反などのトラブルに繋がりかねません。

トラブルを未然に防ぎ、本来目的としている技能実習生の受け入れを効果的に行うためにも、監理団体の選定は重要です。

監理団体の選定に困った時は、特定技能やインターンシップなど、幅広く外国人雇用に長けた人材会社への相談も有効的です。技能実習以外の外国人受け入れ提案や、監理団体の紹介を受けられる場合がありますので、お気軽に相談することをおすすめします。

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また、技能実習生制度には様々な問題を抱えており、それらを解決するために2022年11月に政府の有識者会議が設置され、技能実習制度の廃止や新制度の創設が進められており、2022年12月から4回にわたって議論が行われてきました。

2023年4月に発表された中間報告では、技能実習にかわる新制度は特定技能への移行を念頭に置いたうえで検討を進めていき、2023年秋に最終報告をまとめ、正式な変更は2024年以降の予定となっております。

技能実習制度の廃止・新制度創設は、技能実習生を受け入れしている企業に大きな影響を及ぼす可能性があり、内容や方向性を理解し早期に対応策を検討することが重要です。

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