ネパール人を特定技能外国人として受け入れる方法や費用について

外国人雇用
公開日:24.01.30/更新日:24.01.29
ネパール人を特定技能外国人として受け入れる方法や費用について

特定技能制度を活用した、ネパール人の受け入れが増加しております。ネパールは南アジアにある国で、インドと中国に隣接しています。日本からは飛行機で8〜9時間かかる場所にあります。1956年には2国間で正式に外交が始まっており、日本とは友好関係にある国です。

そんなネパールから、特定技能外国人を受け入れる場合、どのような手続きを取れば良いのでしょうか。この記事では、特定技能で受け入れが進むネパール人の実態や特徴、受け入れる方法や費用について紹介いたします。

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特定技能の在留資格を持つネパール人の在留数

出入国在留管理庁のデータによると、令和5年6月末時点で特定技能の在留資格を持つネパール人の在留者数は3,428人です。前年と比較すると、46.5%増加しています。

特定技能の在留資格を持つ外国人全体で比較すると、ネパール人は6番目に多く、全体の割合の1.9%を占めています。

特定技能でネパール人を受け入れるメリット

特定技能でネパール人を受け入れるメリット

特定技能の在留資格を持つネパール人が増加する背景には、特有のメリットが存在します。特定技能でネパール人を受け入れるメリットを3つ紹介いたします。

コミュニケーションが取りやすく、仕事をスムーズに進められる

ネパールは様々な民族が共存する国であり、複数の言語が使用されています。ネパールの文化には「知らない言語は学ぶもの」という考え方が根付いており、言語を学ぶことに対する抵抗が少ない傾向があります。また、ネパールの公用語であるネパール語は、日本語と文法が類似しています。

世界的には外国語の文法が主にSVO型(主語+動詞+目的語)である中、ネパール語の基本的な文法構造は、日本語と同じSOV型(主語+目的語+動詞)で構成されています。そのため、ネパール人が日本語を学ぶ際に、語順に関する障害が少なく、日本語の習得が比較的早いと考えられます。

仕事に対するモチベーションが高く、離職しづらい

ネパールの平均月収は4〜5万円程度です。ネパール国内ではインフレが加速しており、生活に困窮する人々も増加しております。

日本を含めた賃金面で恵まれている国で就業することで、母国で暮らす家族を養う人々も存在します。そのため、仕事へのモチベーションが高く、離職しづらい傾向にあります。

多様な文化や価値観に対して寛容で、日本の労働習慣への理解が早い

ネパールは多民族・多宗教国家です。日常生活の環境から様々な考えや価値観の人々とふれあっており、互いの多様な文化や価値観に寛容です。日本の労働や生活で発生する価値観や習慣の違いにも、寛容に理解し、馴染もうとしてくれるでしょう。

特定技能でネパール人を受け入れる際の注意点

特定技能でネパール人を受け入れる際の注意点

特定技能でネパール人を受け入れるには、ネパール特有の手続きや、文化的な違いに注意が必要です。それぞれ紹介いたします。

直接採用活動もしくはネパール大使館経由で採用する

ネパール人を採用する際には、「直接雇用する」または「ネパール大使館に求人を出し、ネパール労働・雇用・社会保障省海外雇用局から求人情報を公開してもらう」のいずれかの方法を選択します。ネパールの送り出し機関の利用は任意ですが、求人から送り出し手続きまでを現地で行うことは難しく、通常は送り出し機関を利用して受け入れを進めることが一般的です。

海外労働許可証の申請

海外労働許可証は、ネパール人を海外で雇用する際に必要な、ネパール政府が発行する公式の証明書です。雇用契約、健康診断結果、パスポートなどの書類提出を経て取得されます。この証明書は、労働者が適切な労働条件で働くことを保証し、不法就労を防ぐ役割を果たします。ネパール人の候補者は、ネパール国内でオンラインで申請します。

海外労働保険への加入

海外労働保険は、ネパール国内でネパール人本人が加入する制度です。労働者の健康と安全を保護するためのものであり、ネパール人が海外で働く際には必要です。加入手続きはネパール人本人が国内で行います。手続きが円滑に進むよう、雇用契約締結時に詳細に説明することが重要です。

ネパール人本人が、ネパール労働・雇用・社会保障省海外雇用局からオンラインで海外労働許可証を取得する必要があります。

海外労働者社会福祉基金への支払い

ネパールの海外労働者社会福祉基金は、ネパール国内において組織された制度であり、海外で働くネパール人労働者が一定の金額を納めることで加入する社会保険制度です。この基金は、海外で働くネパール人の福祉や緊急時の支援を提供することを目的としています。

手続きは本人がネパール国内で行いますが、雇用契約を締結した際に詳しく説明することで、手続きが円滑に進むでしょう。

ネパール人の国民性や文化を十分に理解する

ネパールには日本と異なる文化も多く、配慮が必要な点もあります。ネパール人は時間や期限に対してルーズな場合があります。文化的な違いを理解しつつも、時間を守る必要性について説明し、理解してもらうことが重要です。

食事についても異なる文化が存在します。ヒンドゥー教を信仰する人が多く、宗教の制限により牛肉が食べられない場合があります。食事習慣も個人によって異なるため、共同で食事をする際には個々の習慣に配慮することが重要です。

また、ネパールは多民族国家であり、ヒンドゥー教以外の教えを大切にしている人々も存在しますので、それぞれの宗教や文化に配慮しましょう。

特定技能でネパール人を受け入れる際に必要な費用

特定技能でネパール人を受け入れる際に必要な費用

特定技能でネパール人を受け入れる際、様々な費用が発生します。必要な費用項目と、目安となる金額について紹介いたします。

特定技能外国人の人材紹介費用

人材紹介とは、企業と求職者を結びつけるサービスのことです。このサービスは、特定の業種や職種に特化した人材を探している企業と、それに適したスキルや経験を持つ求職者とのマッチングを目的としています。人材紹介はネパール人を含めた外国人も対象となります。

費用は「特定技能外国人に支払う予定年収の20〜30%」が目安とされていますが、人材紹介会社や業界によって異なってきます。

特定技能協議会加入費用

特定技能協議会は、特定技能の分野ごとに設けられた機関です。各分野ごとに協議会が設置され、初めて特定技能外国人を受け入れた後、4ヶ月以内の加入が必要となります。通常、協議会への加入には入会金は発生しません。

ただし、建設分野では入会金の他に、月会費や受入れ負担金などが必要です。建設分野で特定技能を持つ外国人を受け入れる場合、受入れ機関は一般社団法人建設技能人材機構(JAC)に直接的に加入するか、JACの正会員である建設業者団体に所属し間接的に加入する必要があります。

これらの費用は企業が負担し、特定技能外国人に負担させてはなりません。他の分野については、令和5年12月時点では費用負担は発生していませんが、今後変更になる可能性がありますので、各協会の最新情報を確認してください。

送り出し機関への手数料(利用は任意)

送り出し機関とは、日本で働きたい外国人を現地で募集し、日本へ送り出す機関です。

ネパール人を受け入れる場合、送り出し機関の利用は任意です。

送り出し機関への支払い額は一般的に10万円〜20万円が目安とされていますが、具体的な費用は送り出し機関や依頼される業務内容によって異なります。

入国時渡航費用(現地から受け入れの場合のみ)

ネパールの首都カトマンズにあるトリブバン国際空港から、成田国際空港への渡航費用は、4万円〜9万円が目安となりますが、渡航の時期や航空会社によって費用は異なってきます。

支払いは受け入れ費用の義務ではありませんが、特定技能外国人の負担を考慮して受け入れ企業が負担するケースが一般的です。

住居の準備費用(現地から受け入れの場合のみ)

ネパール人が日本で暮らすための、住居の負担費用です。アパートを契約する際の敷金や礼金、家具や家電などがかかります。

支払いは受け入れ費用の義務ではありませんが、特定技能外国人の負担を考慮して受け入れ企業が負担するケースが一般的です。

在留資格申請費用

在留資格申請費用は、管轄の出入国在留管理局に在留資格申請をする際の費用です。出入国在留管理局に直接支払う費用は発生しませんが、申請代行を依頼した場合、委託費用として1申請あたり10〜20万円かかります。受け入れ企業の状況によっては、会社の労務管理や特定技能外国人の支援計画など確認すべき事項や必要書類が異なるため、具体的な内容によって費用が変動します。

義務的支援委託費用

義務的支援とは、特定技能で日本に来た外国人に対して提供される必須の支援です。入国前の事前ガイダンス、出入国時の送迎、住居確保や生活支援など、合計で10項目が含まれます。支援機関に全て委託する場合、月に2〜3万円の委託費用が発生します。

在留資格更新費用

技能実習生や留学などで、既に日本に在留しているネパール人を特定技能として雇用する場合、在留資格の更新が必要です。

出入国在留管理局には収入印紙代として4,000円がかかります。また、登録支援機関もしくは行政書士に代行を依頼する場合、1申請あたり3〜6万円の費用が発生します。

給与・福利厚生

福利厚生や給与の待遇に関して、外国人であることを理由に日本人との差別は禁止されています。同じ仕事を行う日本人と特定技能の外国人は、給与と福利厚生を同等に提供する必要があります。この点に留意してください。

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特定技能でネパール人を受け入れる流れ

特定技能でネパール人を受け入れる流れは、「ネパール現地から新たに受け入れる場合」と「日本に在留しているネパール人を受け入れる場合」で手順が異なります。

それぞれの受け入れる流れを紹介いたします。

ネパール現地から新たに受け入れる場合

ネパール人を新たに現地から受け入れる際は、主に以下の流れで手続きが行われます。

  • 現地からネパール人を受け入れる流れ
  • 日本国内にある人材紹介会社、または駐日ネパール大使館に求人を出す(駐日ネパール大使館への提出は任意)
  • 求人に応募のあったネパール人が、特定技能外国人在条件を満たしているか確認
  • 面接などを経て採用となったら、雇用契約を締結
  • 受け入れ企業が日本の管轄の出入国管理局に、在留資格認定証明書の交付申請を提出
  • 発行された在留資格認定証明書の原本をネパール人候補者に送る
  • ネパール人候補者が、在ネパール日本国大使館に査証を申請(在留資格認定証明書の原本が必要)
  • 送り出し機関を通じ、雇用契約締結、事前ガイダンス・健康診断実施
  • ネパール人候補者が、ネパール労働・雇用・社会保障省海外雇用局日本担当部門に海外労働許可証を申請
  • ネパール人候補者が出国、日本に特定技能外国人として入国し就労開始

日本に在留しているネパール人を受け入れる場合

日本に在留しているネパール人を受け入れる際は、主に以下の流れで手続きが行われます。ネパール現地から新たに受け入れる場合に比べると、簡易的な流れとなります。

  • 日本在留のネパール人を受け入れる流れ
  • 日本国内で求人活動
  • 求人応募のあった該当の外国人が特定技能外国人の条件を満たしているか確認
  • 雇用契約締結
  • 事前ガイダンス、健康診断、支援計画の策定
  • 在留資格変更許可申請(資格変更申請)
  • 受け入れ企業が、日本の管轄の出入国管理局に在留資格認定変更許可申請を提出
  • 就労開始

※ネパールに一時帰国する場合を除き、ネパールに対して手続きする必要はありません。

まとめ

特定技能でネパール人を受け入れることで、人手不足の解消に繋がります。就労意欲が高く、言語や文化への馴染みの早い国民性は、日本の職場にも溶け込みやすい傾向にあります。

しかし、特定技能やネパール特有の手続きは複雑で、自社で全てを行うには相当の知識と労力が必要です。手続きに不備があると、外国人の入国が遅れ、最悪の場合は入国できないといった問題に陥る可能性があります。

自社での対応が難しい場合には、国内の人材紹介会社への相談がおすすめです。受け入れまでのプロセスを効率化し、受け入れ業務の負担を軽減できるからです。特定技能をご検討中でしたら、ぜひキャリアリンクファクトリーへお問い合わせください。

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