人材派遣の費用について仕組みや派遣単価内訳・マージン率・手数料の相場まで徹底紹介

人材派遣
公開日:23.09.30/更新日:24.04.24
人材派遣の費用について仕組みや派遣単価内訳・マージン率・手数料の相場まで徹底紹介

「人材派遣を活用したいけど費用がわからない」「派遣費用は正社員より割高」「マージン率が高すぎる」こんな疑問をお持ちの方のいるのではないでしょうか。

厚生労働省発表の「労働者派遣法施行状況調査結果(派遣先に対する調査)」によると、派遣先が派遣会社を選択する上で重視していることは、「派遣料金の水準」が全体の51%と最も高い割合になっております。

調査結果からも、人材派遣を検討・導入している企業の多くは、人材派遣の費用に対して関心が高く、検討する際の重要な比較基準にしていることが考えられます。

参考:労働者派遣法施行状況調査結果 (派遣先に対する調査)

派遣費用の内訳には、派遣社員の人件費以外にも様々な費用が含まれておりますが、見積もりや請求金額では全体の派遣費用しかつかむことができず、費用の内訳やマージン率の仕組みなどの詳細はわからない場合が多いです。

この記事では、人材派遣の費用について仕組みや内訳・マージン率から相場まで紹介し、費用に関する疑問を解決します。

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人材派遣の費用と仕組み

人材派遣の費用は、派遣先(依頼主)が人材派遣会社に支払い、人材派遣社員への給料は、雇用主である人材派遣会社が支払います。

人材派遣で発生する費用は、多くの場合において「時間単価×派遣時間」で算出されます。例えば、派遣単価2,000円の派遣社員を月に100時間派遣した場合の費用は、200,000円/月です。

紹介予定派遣の場合は紹介手数料のような契約によって費用が発生する場合がありますが、基本的にそれ以外の費用は発生しません。要するに、人材派遣の費用は時間単価が重要なのです。

時間単価の設定は、人材派遣会社によって異なります。また、同じ人材派遣会社でも、派遣先の業種・地域・期間など諸条件によって単価は変わってきます。

また、人材派遣にかかる費用は「初期費用(イニシャルコスト)」と「継続費用(ランニングコスト)」の2つに分けることができます。

初期費用(イニシャルコスト)

初期費用(イニシャルコスト)は、受け入れる派遣社員のための備品、PC、制服、社用携帯などの購入代が挙げられます。その他は採用活動や採用担当の人件費などは派遣会社が行うため、費用は必要ありません。

また、基本的には契約において着手金は発生しないため、初期費用はほとんど発生しないです。

継続費用(ランニングコスト)

継続費用(ランニングコスト)は、派遣社員の受け入れを継続するための給与、社会保険料、有給費用、派遣会社への諸経費、福利厚生費用などのことです。これらの費用は、派遣会社から請求される金額に全て含まれています。

人材派遣の費用内訳

人材派遣費用の基となる派遣単価の内訳には、派遣社員の人件費以外にも様々な費用が含まれております。

全国の人材派遣会社約800社が加盟する「一般社団法人 日本人材派遣協会」の調査データによると、派遣料金の構造(内訳)は以下のようになっており、費用のおよそ7割が派遣社員への給料となっております。

  • 派遣料金の構造(内訳)
  • 派遣社員の給料:70%
  • 社会保険料:10.9%
  • 派遣社員の有給費用:4.2%
  • 諸経費:13.7%
  • 営業利益:1.2%

参考:データ | 一般社団法人日本人材派遣協会

※社会保険料の内訳には、労災保険 ・雇用保険・健康保険・介護保険 ・厚生年金保険が含まれます。

※諸経費の内訳には、求人募集費用、教育費、健康診断費用、オフィス賃料、システム維持費、事業運営費などが含まれます。

例として、派遣料金の時間単価が3,000円、派遣料金の構造(内訳)の費用割合をベースに試算すると、各費用は以下のようになります

内訳割合金額
派遣社員の給料70.00%¥2,100 
社会保険料10.90%¥327 
派遣社員の有給費用4.20%¥126 
諸経費13.70%¥411 
営業利益1.20%¥36 
合計100.00%¥3,000 

人材派遣費用のマージン率

人材派遣の費用を理解する上で、是非抑えておきたいのが「マージン」及び「マージン率」です。

マージンとは、「人材派遣の費用」から「派遣社員の賃金」を除いた費用をマージンといいます。上記派遣料金の構造(内訳)でいうと、人材派遣の費用から派遣社員の給料(70%)を除いた費用がマージンです。

マージン率とは、「派遣先企業が支払う費用の平均額」から、「派遣社員の平均賃金」の差額割合となります。

  • マージン/マージン率の計算
  • マージン=派遣料金-派遣賃金
  • マージン率=(派遣費用の平均額-派遣社員の平均賃金)÷派遣費用の平均額

2012年の労働者派遣法改正(労働派遣法第23条第5項)により、すべての人材派遣会社は派遣料金の平均額やマージン率の公開を定められております。マージン率は厚生労働省職業安定局人材サービス総合サイトの「許可・届出事業所の検索」機能から確認することができます。

参考:人材サービス総合サイト - トップページ

マージン率の公開により、派遣会社が行う派遣社員への教育訓練の実施状況や、福利厚生の取り組みを外部企業や機関が確認し、取り組みを評価しながら人材派遣会社の選定ができるようになりました。

マージンには、有給休暇、社会保険料、教育訓練費用など、派遣社員の雇用に必要な費用や、求人募集・面接などの採用に関わる費用が含まれております。

マージンが低い方が派遣費用は安くなりますが、低いほど良いというわけではありません。マージンがあまりに低いと、人材派遣会社が雇用や採用に関わる活動をしていない場合もあるのです。

人材派遣会社の取り組みをホームページや担当営業から確認し、総合的に判断することが重要です。マージン率は優良な派遣会社を選ぶ重要な指針となりますので、派遣会社選定の際には確認しておきましょう。

人材派遣費用の相場

人材派遣費用の相場

人材派遣の費用を理解するには、マージン率と併せて、人材派遣の費用相場を把握するのも重要です。厚生労働省の「令和3年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」によると、人材派遣費用(平均)は8時間で24,461円(対前年度比:1.1%増)となっております。時間換算すると、約3,058円です。

令和 3年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)

上記は事業年度毎の運営状況について報告されたデータの全国・全業種の平均値となります。人材派遣の費用は、地域・業種などの諸条件により異なりますので、条件を合わせての確認が必要です。

地域別の人材派遣費用の相場を確認する

地域別の人材派遣費用の相場は、地域の最低賃金と全国の加重平均額の最低賃金を対比し概算値を求めることができます。

最低賃金は厚生労働省の「地域別最低賃金の全国一覧」から確認していきます。

地域別最低賃金の全国一覧 |厚生労働省

例えば、大阪府最低賃金は令和4年10月1日時点で1,023円/時間です。全国加重平均額は961円/時間、算出すると約1.06倍となります。大阪の人材派遣費用相場は、全国平均のおおよそ1.06倍になると想定できるのです。

※異なるデータのため、地域毎の相場感を確認する参考値となります。

業種別の人材派遣費用の相場を確認する

業種別の派遣料金平均は、厚生労働省が発表している「労働者派遣事業報告書の集計結果」から確認できます。また、派遣労働者賃金も確認できるため、賃金率やマージンの算出が可能です。

例として、令和3年度の「全業務平均」、「一般事務従事者」、「製品製造・加工処理従事者」の業種別派遣料金・派遣労働者賃金を集計すると、以下のようになります。

業種派遣料金派遣労働者賃金賃金率
全業務平均¥3,058¥1,96264.18%
一般事務従事者¥2,104¥1,42967.95%
製品製造・加工処理従事者¥1,958¥1,34168.47%

※1時間換算の費用

※派遣労働者の賃金率:派遣労働者賃金÷派遣料金で算出

自社雇用と人材派遣で発生する費用の項目を比較

自社雇用と人材派遣で発生する費用の項目を比較

人材派遣の相場を聞いて自社雇用の方が割安と感じると思うかもしれませんが、人材派遣の費用は人件費以外の費用も含まれており、自社雇用社員の人件費とでは比較ができません。

自社雇用と人材派遣の場合において発生する費用項目を比較します。

費用項目 自社雇用(金額は企業によって異なる) 人材派遣(内訳%)
給料 必要 70.0%
社会保険料 10.9%
有給費用 4.2%
教育費 13.7%
健康診断費用
オフィス賃料 必要なケースが多い
システム維持費 必要なケースが多い
求人募集費用 規模により費用が異なる
事業運営費 規模により費用が異なる
営業利益 - 1.2%

諸経費の内、オフィス賃料やシステム維持費は企業によって異なってきますが、大体の場合において必要となります。

求人募集費用もどちらの場合においても必要な費用ですが、直接雇用の場合には応募や採用の有無に関わらず一定の費用が発生します。

一方、人材派遣の場合には派遣社員が決まるまでは費用がかからないケースが一般的です。また、求人広告は規模によって費用が異なるので、多くの求人を抱える人材派遣会社の方が効率的に求人広告を行えるケースが多いと考えられます。

雇用に関する負担も、派遣会社を活用することで低減できます。自社雇用では雇用に関わる業務を自社で行う必要がありますが、人材派遣の場合は採用・雇用・退職などの業務を派遣会社が行います。

トータルの費用で考えると自社雇用より人材派遣を活用した方が安価になる場合もあるのです。

人材派遣の費用には人件費以外の費用も含まれておりますので、自社雇用の費用と比較する場合には、費用の内訳を理解し、トータルで考える必要があります。

人材派遣の費用を抑えるポイント

人材派遣の費用を抑えるためには、継続費用の派遣社員への給与、派遣会社の利益などの諸経費を出来るだけ抑えることが主なポイントになります。

初期費用を含めて、次のポイントを意識すると良いでしょう。

PC、社用携帯、備品などは既にあるものを使う

以前まで在籍していた社員や派遣社員のPC、社用携帯、備品などは新しく受け入れる派遣社員にも使ってもらうことで初期費用を抑えることが可能です。

2社以上の相見積もりを行う

人材派遣会社によって、得意分野・地域、扱っている人材の年齢層や職種が異なります。派遣会社に所属している人材に限りがある場合、高額になりやすい傾向があり、反対に所属人数が多い場合は高い費用でなくとも受け入れることができます。

そのため、人材派遣会社2社以上は相見積もりを行い、費用の比較を行うと良いでしょう。

希望する人材条件を見直す

希望する人材条件が実務と比較し、高すぎる場合は見直す余地はあるでしょう。スキルのある人材ほど費用も上がるため、派遣社員に任せたい業務を明確にし、必要なスキルレベルを下げることができれば、派遣費用を抑えることができます。

また、短期間での派遣の場合、派遣費用が高くなる傾向にあるため、長期的な採用を視野に入れると月ごとの費用は抑えることができます。

業務効率化を行い、残業を減らす

派遣社員の残業代は割増賃金で支払われます。割増賃金になるケースは次の通りです。

  • 割増賃金になるケース
  • 週40時間を超過した分は1.25倍
  • 深夜労働(22:00~5:00)の場合はさらに1.25倍
  • 法定休日の労働は1.35倍
  • 1ヵ月に60時間を超える時間外労働は1.5倍

本来の依頼範囲を超えた業務を派遣社員に任せている、スキル以上の業務を任せている、正社員と派遣社員の業務が明確になっていないなどが原因で、残業を行うケースがあります。残業代を減らすために、業務の明確化、依頼範囲、必要なスキルなどを洗い出しましょう。

人材派遣で費用対効果を良くするポイント

人材派遣の費用をトータルで抑えるには、人材派遣会社の選定はとても重要です。

人材派遣会社は、派遣社員のサポート体制を整える役割を果たし、定着率を向上させる重要なプロセスであると考えられます。定着率の向上は、教育コストの低下や品質向上に繋がります。

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製造業の人材派遣 若手人材を大人数派遣

人材派遣以外で人材不足をカバーすることも可能

人員を補填するために人材派遣を選択するのも一つの手段ですが、他にも手段がありますので、紹介いたします。ぜひご検討ください。

特定技能

特定技能とは、国内人材の確保が困難な状況にある産業分野において、一定の専門性・技能を有する外国人の受け入れを目的に創設された在留資格です。次のような特長があります。

  • 特定技能の特長
  • 特定技能1号なら最長5年間就業できる(特定技能2号は制限なし)
  • 週40時間、就業制限なく働くことができる
  • 一定レベルの技術・専門性を持っているため、即戦力として期待できる

介護、ビルクリーニング、製造業など幅広い分野で特定技能外国人の受け入れが可能です。

特定技能のサービス詳細はこちら

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外国籍インターンシップ

今後日本で働きたい海外大学生が日本企業に就業体験し、日本文化、生活などを経験・習得する制度です。最長1年間(受け入れ期間は選択可能)のカリキュラムに沿って学生を受け入れます。また、インターンシップ終了後、直接雇用することで慢性的な人材不足も解消できます。

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まとめ

人手不足を解消に人材派遣の活用は有効的な手段です。働き方が多様化する現在において、派遣という働き方を選択し、派遣会社に登録する優秀な人材も多く存在します。

人材派遣の費用は業種や地域などの募集条件によって異なりますが、費用の仕組みや相場を理解することで、より良い派遣会社の選定に繋がりますので、本記事を参考にしていただければ幸いです。

また、人材派遣をご検討中の企業様はキャリアリンクファクトリーにご相談下さい。ご状況に応じて最適な費用感や人材のご提案をいたします。

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